メジャーリーグベースボール
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| メジャーリーグベースボール | |
|---|---|
| 分類 | プロ野球 |
| 開始年 | 1876年 |
| コミッショナー | バド・セリグ |
| 参加チーム | 30 |
| 加盟国 | |
| 前回優勝チーム | フィラデルフィア・フィリーズ |
| 公式サイト | MLB.com |
メジャーリーグベースボール(Major League Baseball、MLB)とは、アメリカ合衆国及びカナダの30球団により編成される、北アメリカで最上位に位置するプロ野球リーグであり、北アメリカ4大プロスポーツリーグの1つである。厳密に言うならば、1903年に発足した、ナショナルリーグとアメリカンリーグの2つのリーグの共同事業機構で、両リーグの統一的運営をしている。日本では一般的にメジャーリーグ、大リーグと呼ばれる。「大リーグ」の呼称はメジャーリーグの別名「ビッグリーグ (Big League) 」の訳語である。
目次 |
[編集] 概説
メジャーリーグベースボール(以下、MLB)は、ナショナルリーグとアメリカンリーグの2リーグからなり、カナダに本拠地を置く1チームを含む全30球団から構成されている。各チームはリーグごとに東地区、中地区、西地区に所属する。アメリカ合衆国外からの参加は過去にモントリオール・エクスポスとトロント・ブルージェイズの2チームが参加していたが、2005年にモントリオール・エクスポスがワシントンD.C.に本拠を移転したため、現在はトロント・ブルージェイズの1チームのみとなった。
試合形式は、レギュラーシーズンとポストシーズンで構成され、最終的に各リーグの優勝チームがワールドシリーズと呼ばれる優勝決定戦を行いワールドチャンピオンを決定する。レギュラーシーズンは4月初旬から9月下旬にかけて各チームが162試合を行い地区優勝を争う。10月初旬からポストシーズンがトーナメント形式で行われる。トーナメントでは各段階ごとにディビジョンシリーズ、リーグチャンピオンシップシリーズ、ワールドシリーズと冠される。
マーケットを外国にまで拡大したいMLB機構は、アメリカ合衆国やカナダ以外での公式戦開催を推進している。
[編集] 「メジャーリーグ」の定義
アメリカ合衆国内のプロ野球リーグは、MLBと、MLBの傘下協定をしているマイナーリーグベースボール、またこれらに所属していないプロ野球リーグが過去現在ともにいくつか存在し、これらは独立リーグと呼ばれている。1969年に、アメリカプロ野球100周年を機にMLB機構の指定により『野球記録特別委員会』が設置され、そこで過去消滅したリーグを含め下記6つのプロ野球リーグを「メジャーリーグ」として認める決定がなされた。
-
- ナショナルリーグ(1876年~現在)
- アメリカンリーグ(1901年~現在)
- アメリカン・アソシエーション(1882年~1891年)
- ユニオン・アソシエーション(1884年)
- プレイヤーズ・リーグ(1890年)
- フェデラル・リーグ(1913年~1915年で、このうち1914年と1915年の2年間)
別のプロ野球リーグで活動した経歴を持つ選手の記録については、現在この裁定に基づいてどこからどこまでをメジャーリーグ記録とするかといった分類が行われている。ただしこの裁定には一部研究者が、下記についてもメジャーリーグに含むべきだとの異論を唱えている。
-
- 1871年~1875年に運営された「ナショナル・アソシエーション」。[1]
- アフリカ系アメリカ人(黒人)中心に運営された「ニグロ・リーグ」のうち、特に運営基盤が確立されていた1920~1948年の期間。[2]
- 現在のアメリカンリーグを、1年遡って1900年の「ウェスタンリーグ」からメジャーリーグとして扱う
[編集] 略歴
- 1876年 ナショナルリーグ発足。
- 1882年 アメリカン・アソシエーション創設。
- 1884年 ユニオン・アソシエーション創設、1年限りで消滅。
- 1890年 プレイヤーズ・リーグ創設、1年限りで消滅。
- 1891年 アメリカン・アソシエーション解散。1リーグ制にもどる。
- 1892年 前年のアメリカン・アソシエーション解散を受け、レギュラーシーズンが前後期制となった。
- 1900年 『クラシックエイト』が確定(ここから半世紀チームの本拠地移転・新規加盟無し)
- 1901年 アメリカンリーグが8球団で発足。
- 1903年 ナショナルリーグとアメリカンリーグの両リーグの共同事業機構としてメジャーリーグベースボールが発足。第1回ワールド・シリーズ開催。
- 1914年 フェデラル・リーグがメジャーリーグとしての運営を開始、翌年解体。
- 1918年 第一次世界大戦の影響で、レギュラーシーズンが短縮された。
- 1919年 ブラックソックス事件。この事件を機にコミッショナー制度が導入された。
- 1933年 第1回オールスターゲーム開催。
- 1961年 ロサンゼルス・エンゼルスとワシントン・セネターズ(現テキサス・レンジャーズ)がアメリカンリーグに加盟。
- 1962年 ヒューストン・コルト45's(現ヒューストン・アストロズ)とニューヨーク・メッツがナショナルリーグに加盟。
- 1969年 モントリオール・エクスポズ(現ワシントン・ナショナルズ)とサンディエゴ・パドレスがナショナルリーグに、シアトル・パイロッツ(現ミルウォーキー・ブルワーズ)とカンザスシティ・ロイヤルズがアメリカンリーグに加盟。2地区制が導入。
- 1977年 トロント・ブルージェイズとシアトル・マリナーズがアメリカンリーグに加盟。
- 1981年 50日間に及んだストライキの影響で、レギュラーシーズンが前後期制となった。
- 1993年 フロリダ・マーリンズとコロラド・ロッキーズがナショナルリーグに加盟。
- 1994年 3地区制導入。長期のストライキが行われる。
- 1998年 アリゾナ・ダイヤモンドバックスがナショナルリーグに、タンパベイ・デビルレイズ(現タンバベイ・レイズ)がアメリカンリーグに加盟。ミルウォーキー・ブルワーズがアメリカンリーグからナショナルリーグへ移籍。
- 1999年 20世紀最高の選手を選出するMLBオールセンチュリー・チームが開催される。
[編集] 参加チーム
[編集] アメリカンリーグ
[編集] ナショナルリーグ
ファンは自分の出身地や住んでいる場所の地元チームを応援するのが通例となっている。同じニューヨーク市を本拠地とするヤンキースとメッツの試合はサッカーで言われるところのダービーマッチとなっていて、両チームの本拠地球場間が地下鉄で結ばれているためサブウェイ・シリーズといわれる。
[編集] リーグの構成と変遷
現在、MLBに所属する30チームはアメリカ合衆国の17の州とコロンビア特別区、カナダの1州に本拠地を置いている。ナショナルリーグは16チーム、アメリカンリーグは14チームに分割され、さらに各リーグに所属するチームは地図上で東中西の3つの地区に分けられる。
各地区はアメリカンリーグ西地区が最小の4チーム、ナショナルリーグ中地区が最大の6チームが所属し、その他の4地区が5チームで構成される。30チームに増加した当初は、各地区5チームごとの同数に分ける案も出されたが、リーグ15チームの奇数になった場合試合を組めないチームが必ず1チームでき、年間の試合スケジュールを組むのが困難になるためアメリカンリーグの1チームをナショナルリーグに配置した。
MLBは各リーグ8チームの16チームで発足。この構成は1901年から1960年まで続いたが、1961年に2チームが加盟し18チームになった。この年からたびたび再編成が行われ、翌1962年に20チーム、1969年には24チームに増加し、この年東西2地区制が導入された。その後も1977年には26チームになり、28チームに増加した1993年の翌年、現在の東中西3地区制に移行した。1998年にも2チームが加盟し現在の構成となった。
[編集] 年間スケジュールと試合システム
[編集] スプリングトレーニング
シーズンが始まる前の2月中旬から3月下旬にかけて日本の春季キャンプにあたるスプリングトレーニングが行われる。このキャンプが行われる時期はまだ気温が低く雪が降るなどの地域があるため、暖かい地域のアリゾナ州とフロリダ州にあるマイナーリーグの本拠地がキャンプ地に選ばれている。アリゾナ州をキャンプ地にするチームでカクタスリーグ(Cactus League)、フロリダ州をキャンプ地にするチームでグレープフルーツリーグ(Grapefruit League)が形成され、公式戦と同じような形式で試合が行われるが、この間の記録は公式記録とはならない。
スプリングトレーニング開始時点で25人ロースター(MLB登録枠)は確定しておらず、40人ロースター(MLB登録拡大枠)の選手とロスター外の招待選手と呼ばれる所属チームが決まっていないベテランの選手やマイナーリーグの有望選手の中からレギュラーシーズン開始までにふるい分けが行われる。レギュラーシーズンよりベンチ入りの選手が多いため、チームを2分割し同じ日に違うチームと対戦するスプリットスクワッドなどの方式が採られる。
[編集] レギュラーシーズン
4月上旬から9月下旬1チームインターリーグを含む162試合対戦するレギュラーシーズンが行われる。インターリーグは 例年、5月中旬に数試合と6月に計18試合程度行われる。その他の試合は地区によって所属チーム数が違うためばらつきがあるが、同地区と60試合程度、同リーグの他2地区と各45試合程度の対戦となる。自チームの本拠地球場と相手チームの本拠地球場でほぼ均等に試合が組まれる。
両リーグとも予告先発制度を採用している。先発投手は試合ごとではなく対戦カードごとにまとめて予告される。なお、 アメリカンリーグでは日本のパシフィック・リーグと同じく指名打者制(DH)が採用される。試合は引き分けなしの時間無制限で行う。例外として、延長などで試合がもつれた場合日付が変わる午前1時以降は新しいイニングに入ってはいけない。降雨などで「タイゲーム」となった場合も同様で、この場合は次の日以降に中断した時点から再開し決着が付くまで試合が行われる。その場合の試合は、移動日や1日にその日予定されていた試合と順延になった試合の2試合行うダブルヘッダーなどで消化される。大乱闘などで試合続行不可能になったり、そもそも相手チームが到着せず、試合ができない場合などは、フォーフィットゲーム(没収試合)となることがある。
7月31日まで、レギュラーシーズン中のチーム間の直接のトレードが可能となっている。そのため主軸選手や中堅選手のシーズン中のトレード移籍が多く見られる。7月31日以降もトレード自体は可能であるが、その場合は当該選手をウェーバー公示にかけ、通過した場合のみトレードが可能となる。
9月になるとMLB登録枠が25人から40人に拡大される。この処置で、25人ロースターから外れていた選手が多くベンチ入りすることとなり、幅広い試合戦略が練られるようになる。そのためこの時期にメジャーデビューを果たす若手選手が多く見られる。
MLBでは新古典派球場ブームにより、日本のように天候に左右されないドーム球場は減る傾向にあるため、雨による中止が多く見られる。ただ、レギュラーシーズンの試合日程が過密であり、20~30連戦という日程が少なくないため、3時間程度の試合中断、試合延期は珍しくない。これに加え、国内でも時差が4時間ある広大なアメリカ本土・カナダを縦横に移動するために、各球団が移動用の専用機を有し、深夜早朝を問わず航空会社のダイヤに左右されず最も都合の良い時間に移動することが可能ではあるものの肉体的な負担はとても大きい。そのために、たとえ主軸選手であっても疲労回復のために定期的に先発から外すことが多く162試合全てに出場する選手は毎年リーグに数えるほどしかいない。
各チームが基本的に162試合全てを消化するルールだが、162試合すべてが必ず行われるとは限らない。プレーオフ進出の可否が完全に決定し順位が確定した地区のチームは、雨天中止などによって順延されたゲームの再試合は基本的に行わないこととなっている。仮に選手やチームの何らかのタイトル・記録にかかわる場合であっても試合は行わず、また試合数が揃わないことによる各チーム間の選手成績の調整なども行われない。[3]逆に全日程終了時点で地区またはワイルドカードで同率首位になった場合などポストシーズン進出条件を満たすチームが5チーム以上いる場合は162試合以上行う場合もある。その場合はワンゲーム・プレーオフ(1試合の優勝決定戦)を行いポストシーズン進出チームを決定する。直接記録の節目にない選手にとっては不公平なルールで不満も出ているが、割の合わない試合はしないというビジネスを優先するメジャーリーグの体質を示している。
試合数は1960年までリーグ各チーム総当たり(22回戦×7チーム)の154試合であった。アメリカンリーグは1961年から、ナショナルリーグは翌1962年から現在の162試合(18回戦×9チーム)になり、2地区制時代は12球団時は同地区5チーム×18試合=90試合、他地区6チーム×12試合=72試合の計162試合であったが、アメリカンリーグは1977年から、ナショナルリーグも1993年には14球団に増えたことから、同地区6チーム×13試合=78試合、他地区7チーム×12試合=84試合の合計162試合になった。
[編集] オールスターゲーム
7月にはオールスターゲームが行われる。当初はオールスター選手の祭典的な位置づけであったが、2003年から勝ったリーグにワールドシリーズでの本拠地開催優先権であるホームアドバンテージが与えられることとなったため、引き分け試合がなくなり以前より本気の試合展開になった。
詳細はMLBオールスターゲームを参照
[編集] ポストシーズン
10月に入ると、各リーグとも162試合の成績を元に各地区の勝率1位および各リーグ勝率2位のうち最高勝率のチームをワイルドカードとして加えた4チームずつによるトーナメント戦を行う。地区1位に2球団が並んだ場合でワイルドカードの対象とならない場合や、ワイルドカード候補に2球団が並んだ場合は、両者間での1試合のプレーオフによって、プレーオフ進出チームを決定する。この試合はレギュラーシーズンの試合の1つとみなされ、個人成績はシーズン成績に算入される。なお、地区1位に2球団が並んだ場合で両チームともプレーオフに出場できる場合は、レギュラーシーズンの直接対戦で勝ち越しているチームが地区1位となる。
[編集] ディビジョンシリーズ
ディビジョンシリーズ(地区シリーズ)は、ワイルドカードとリーグ勝率1位のチーム、勝率2位チームと勝率3位チームの組み合わせで試合を行う。ただし、最高勝率チームとワイルドカードのチームが同地区の場合、最高勝率チームに代わり、勝率2位のチームがワイルドカードと対戦する。試合は5戦の予定で行われ、3勝したチームが出ればシリーズは終了し、そのチームがリーグチャンピオンシップシリーズに進出する。ホーム開催は、2試合-2試合-1試合と割り振られる。
1997年まではホーム開催は2試合-3試合と割り振られ、最初の2試合のホーム開催権のある地区(ホストチーム)があらかじめ決められており、ワイルドカードはホストチームまたは同地区チームとは対戦しないとの規定があったため、ワイルドカードで出場するチームの所属地区により組み合わせが決まっていた。1995年のアメリカンリーグはホストチームが中地区とワイルドカードだったため、クリーブランド(勝率1位)対ボストン(勝率2位)、シアトル(勝率3位)対NYヤンキース(ワイルドカード)の組み合わせとなった。
[編集] リーグチャンピオンシップシリーズ
リーグチャンピオンシップシリーズ(リーグ優勝決定戦)は、ディビジョンシリーズを勝ち上がった各リーグの2チームの対戦となる。試合は7戦4勝制で行われ、4勝したチームが出た時点でシリーズは終了し、リーグ優勝となりワールドシリーズ出場権を獲得する。ホーム開催は、2試合-3試合-2試合と割り振られる。
リーグ準決勝とリーグ優勝決定戦では、シーズン勝率が高いほうにホームアドバンテージ(シリーズ開幕権)が与えられる。ただし、ワイルドカードのチームは勝率にかかわらずホームアドバンテージは持てない。なお1位チームで同じ勝率のチームが対戦することになった場合、レギュラーシーズンでの直接対決に勝ち越しているほうにアドバンテージを与えられる。
| 位 | 優勝チーム | 優勝 |
|---|---|---|
| 1 | ニューヨーク・ヤンキース | 26 |
| 2 | セントルイス・カージナルス | 10 |
| 3 | オークランド・アスレチックス | 9 |
| 4 | ボストン・レッドソックス | 7 |
| 5 | ロサンゼルス・ドジャース | 6 |
| 6 | シンシナティ・レッズ | 5 |
| 6 | ピッツバーグ・パイレーツ | 5 |
| 6 | サンフランシスコ・ジャイアンツ | 5 |
| 9 | デトロイト・タイガース | 4 |
| 10 | アトランタ・ブレーブス | 3 |
| 10 | ボルチモア・オリオールズ | 3 |
| 10 | シカゴ・ホワイトソックス | 3 |
| 10 | ミネソタ・ツインズ | 3 |
| 14 | トロント・ブルージェイズ | 2 |
| 14 | ニューヨーク・メッツ | 2 |
| 14 | クリーブランド・インディアンス | 2 |
| 14 | フロリダ・マーリンズ | 2 |
| 14 | シカゴ・カブス | 2 |
| 14 | フィラデルフィア・フィリーズ | 2 |
| 20 | アリゾナ・ダイアモンドバックス | 1 |
| 20 | カンザスシティ・ロイヤルズ | 1 |
| 20 | ロサンゼルス・エンゼルス | 1 |
[編集] ワールドシリーズ
ワールドシリーズはアメリカンリーグ、ナショナルリーグの優勝チームが対戦する。7戦4勝制で行われ、4勝したチームがワールドシリーズチャンピオンとなる。例外として、1903年と1919年から1921年の4回は9戦5勝制で行われた。
現在までワールドシリーズチャンピオンになったチームは右記の22チームで残りの8チームは一度もワールドシリーズチャンピオンの栄冠を獲得していない。なかでもシアトル・マリナーズ・ワシントン・ナショナルズ・テキサス・レンジャーズの3チームはリーグチャンピオンの栄冠すら獲得していない(レンジャーズに至ってはリーグチャンピオンシップシリーズ進出もない)。なお現在までの最大獲得はニューヨーク・ヤンキースの26回である。
ホーム開催の割り振りは2試合-3試合-2試合となっており、ホームアドバンテージはその年のオールスターゲームの勝利リーグに与えられる。この規定になる2003年以前は毎年交代でホームアドバンテージが与えられていた。
1968年までは地区制がなかったためレギュラーシーズンが終わると自動的にリーグ優勝が決まっていたためポストシーズンに入るとすぐワールドシリーズが開催されていた。なおリーグ1位に2球団が並んだ場合、アメリカンリーグは1試合制、ナショナルリーグは3試合制のプレーオフを行い、その勝者がリーグ優勝となりワールドシリーズ出場権を得た。
1969年から1993年までは、東地区と西地区の1位でリーグチャンピオンシップシリーズを行っていた。また1984年まではリーグチャンピオンシップシリーズは現在のディビジョンシリーズと同じ5戦3勝制で、1985年から現在と同じ7戦4勝制になった。なお1981年はストライキにより前後期制をとり前期優勝チームと後期優勝チームが地区優勝決定シリーズを行い、その勝者がワールドシリーズ出場をかけリーグ優勝決定戦を行った。
[編集] ポストシーズンの傾向
MLBのポストシーズンでは、初戦から3連敗したチームは逆転できない傾向にある。ワールドシリーズは100回を越える試合が開催されたが、逆転勝利した例はひとつもない。リーグチャンピオンシップシリーズでも2004年にボストン・レッドソックスがニューヨーク・ヤンキースを3連敗から4連勝で逆転したのが唯一の例で、それまでは北米スポーツでもNHLで2度達成されただけであった。
さらに、0勝3敗とされたチームは4回戦も敗れるケースが多い。ワールドシリーズおよびリーグチャンピオンシップシリーズで0勝3敗とされたチームは2007年までに29チームあるものの、4回戦に勝った例はわずか6チームだけで、他の23チームはそのまま4連敗で敗退している。
[編集] ドラフトとマイナーリーグ
MLBの新人選手獲得と育成は基本的にドラフトとマイナーリーグの二本立てとなっている。
ドラフトは完全ウェーバー制を採用し、戦力の均衡が目的に1965年から導入された。高校・大学および独立リーグの選手を対象に、前年のレギュラーシーズンのチーム成績の下位から指名権を与えられる。毎年、1回のドラフトで1チーム50人、全体で1500人ほどの指名が行われる。また、シーズンオフには他チームのMLB組織に5年以上在籍し、なおも40人ロースター外の選手を獲得できるルール・ファイブ・ドラフトが行われる。この制度は選手の飼い殺しを防ぐ目的で行われる。
詳細はドラフト会議 (MLB)を参照
マイナーリーグベースボール(Minor League Baseball, MiLB)はMLBとは独立に運営されている北アメリカのプロ野球リーグのうちMLBの傘下に入る協定をしているもので、MLB所属チームは同一資本または個別契約により各球団6~8チームの下部組織を構成している。傘下チームはドラフト及びカリブ海ドラフトで獲得した選手の育成、MLB所属の故障選手の練習の場となるほか、独自に獲得した選手を育成してMLBに供給する役割も担っている。MLBでは基本的にはたとえドラフト1位指名選手であっても下部組織で経験を積ませてから昇格させるというというのが通例となっており、これによってどんなに有望な選手であっても1年から2年程度はマイナーリーグで経験を積むこととなる。
詳細はマイナーリーグベースボールを参照
上記のほかに個別のMLB所属チームが有望な若手選手を育成するためのとしてドミニカ共和国とベネズエラに「アカデミー」と呼ばれる機関を設けている。
- アカデミーでは特に日本の中学・高校生年代(10代後半)を中心として基礎体力から野球の応用技術、またMLBの舞台であるアメリカ・カナダの公用語である英語の会話や礼儀作法など、野球以外の日常生活まで徹底的に指導される。
- 毎年アカデミー入学のための選抜試験が開催されるが、受験者の中から合格する人数はごくわずかという厳しく、かつ狭き門であるといわれている。合格者はサマーリーグといわれるアカデミーの対抗戦が開かれる夏場には政府から給与が与えられる他、アカデミーの寮費、食事代、マッサージなどが全て所属する球団から支給されるため、いわばアイドル級の扱いを受けられるといわれる。
- 日本でも広島東洋カープが自前で外国人選手を育成しようということで1990年度からドミニカ共和国でアカデミーを展開している(カープ・キーワードの項参照)。
[編集] コミッショナー制度
| 代 | コミッショナー | 在任期間 |
|---|---|---|
| 1 | ケネソー・M・ランディス | 1920-1944 |
| 2 | ハッピー・チャンドラー | 1945-1951 |
| 3 | フォード・フリック | 1951-1965 |
| 4 | ウィリアム・エッカート | 1965-1968 |
| 5 | ボウイ・クーン | 1969-1984 |
| 6 | ピーター・ユベロス | 1984-1988 |
| 7 | バート・ジアマッティ | 1988-1989 |
| 8 | フェイ・ヴィンセント | 1989-1992 |
| 9 | バド・セリグ | 1998-[4] |
コミッショナー制度が導入されるまで、MLBの意思決定はアメリカンリーグとナショナルリーグの両リーグ会長の合議によって行われてきたが、1920年にブラックソックス事件が発覚し、野球人気が低迷した。人気を回復するため中長期的な展望、戦略、迅速な意思決定をする必要に迫られた各オーナーたちが話し合い、中立的な意思決定機関として1920年にコミッショナー制度が導入された。そして、最高裁判事だったケネソー・マウンテン・ランディスが初代コミッショナーに就任。事件に関わったホワイトソックスの選手8人は、1921年8月2日に裁判で無罪の判決が下りた。しかし、ランディスはホワイトソックスの選手8人を含む15人全員を永久追放処分とすることを決定した。ランディスは声明で「判決に関係なく試合を放棄、計画するような選手は、誰であろうとプロ野球でプレーすることは許されない」と決然とした態度で臨んだ。その後ランディスは計24年間在任し、その功績をたたえMVPの正式名称は「ケネソー・マウンテン・ランディス賞」と呼ばれている。
制度導入以後はしばらくコミッショナーと両リーグ会長の三頭体制をとっていたが、1999年を最後に両リーグ会長職は廃止されている。
[編集] 経営
2006年の観客動員数は前年比1.5%増の7,604万3,902人と3年連続で増加し過去最高を記録している。30チーム中24チームが200万人を超え、8チームが300万人を超えており、年々入場券の平均価格が上がっているにも拘らず観客動員数は増加傾向である。現在までの年間観客動員数最多チームはニューヨーク・ヤンキースで420万518人、最少チームはフロリダ・マーリンズで116万5,120人、全チームの平均は253万4797人となっている。また、2006年のマイナーリーグの観客動員数は4,171万357人で、MLBと合わせた観客動員数は1億1,775万4,259人となっている。ただし、新ヤンキースタジアムなどの観客動員数の多いチームの新スタジアムは旧スタジアムに比べて収容数が大きく減るため今後減少すると予測されている。入場券の売り上げだけで巨額なものとなっており、放送権収入、商標権収入、スポンサー収入、グッズ収入なども含めたMLB全体の総収入は1995年に約13億8,499万ドル、1996年に約17億7,517万ドル、1999年に約27億8,687万ドル、2005年に約47億3,300万ドルなどと年々増加し、2006年には約52億ドル(約6,130億円)に達した。これは、NFLの約60億ドルに次ぐ額となっている。
また、チームの資産価値も年々上昇しており、アメリカの経済誌フォーブスが2006年4月20日に発表したMLB各チームの平均資産価値は、前年比15%増の3億7,600万ドルとなっている[5]。1位のニューヨーク・ヤンキースは10億2,600万ドル、30位(最下位)のタンパベイ・デビルレイズは2億900万ドルの価値と算定されている。そのため、MLBでは30チーム中25チームが黒字である。赤字のチームは、ニューヨーク・ヤンキース、ボストン・レッドソックス、ニューヨーク・メッツ、ロサンゼルス・エンゼルス、フロリダ・マーリンズの5チームであるが、後述の課徴金制度のためヤンキースなどの収入の多いチームは多額の課徴金を支払っており、これが赤字の原因の一つとなっている。さらに、各チームの収入にヤンキースはYESネットワークによる収入、カブスはWGNによる収入が含まれていないなど実際には各チームの収入はもっと多いとされており、黒字チームも25チームより多いと言われている。また、チームの収益が選手年俸の伸びより速く増加しているため、全体の営業利益は2004年の1億3,200万ドルから2005年には3億6,000万ドルにまで増加している。選手の平均年俸も年々増加し、2001年に初めて200万ドルを超え、2006年の平均年俸は269万9,292ドルとなっている。また、2008年の全30チームの年俸合計額は28億7,935万7,538ドルで過去最高を更新している[6]。
